仕事柄、株式関連の技術についていろいろ調べているのですが、従来の定量データ(経済データ、テクニカルデータなど、数値として表されているもの)だけでは、なかなかうまくモデルが組み立てられないのが現状です。
通常、金融工学などと聞くと、すごい数式を使って、株価なんかを予測するのだろうか?というふうに思われたりしますが、予測というものはそれほど盛んに行われてるわけでもありません。

最近では、金融と情報技術を組み合わせてFinTechなどと言われていたりしますが、これはコンピュータのずいぶん初期から金融系にはコンピュータが入り込んでいたので、それほど新しい観念でなかったりもします。
そもそもインターネットが流行りだした頃に真っ先にWebでサービスを始めたのが金融系だということを忘れてはいけません。株式売買手数料自由化に伴い、ネット証券が今までの大手証券を凌駕しましたが、これももちろんFinTechだと思います。

話を戻すと、株価などの予測はできることに越したことはないので、様々な研究が行われていますが、所詮人間がモデルを組み立てているので、自分が考えることと真逆のことをやる人も当然いるのでなかなかうまいモデルというものは作成できないのが現状です。

どちらかというと、最近では、そういう予測云々ではなく、高速取引という手法で、間隙の隙間をついて鞘を抜くという手法が主だったりします。実際東証の取引注文の70%は機械からの自動売買だということが東証から発表されていますので、最近での株式取引でいわゆるデートレードという部分に関しては、機関投資家が費用をずぶずぶにかけて、高速自動取引で儲けていくという形になっています。
そうなってくると、どれだけ情報を早く得て、注文を出すかという部分が重要になってくるので、いかに東証との開戦を太くするとか、近いとろこにするとかというようなことが重要視されてきていたりします。もう金融工学とかの世界じゃないですね。

表題の景気ウオッチャーというのは内閣府が毎月、有識者というか一般の人に意見を聞いて、景気が今どうか、将来どうなるかという意見を指数化したものです。これを使って取引をするという試みも行われています。
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この本を読んだのですが、2010年までの結果を書いていますが、その期間までの実績はいい感じに勝てるロジックになっています。これをもとに2010年以降検証してみました。

結果としてですが。。。。
どうも2010年以降この本に書かれているロジックでは勝てないという結果が。。。
2011年1月から2015年12月までのシミュレーション結果

−24.9%の損

そうそううまいモデルは作れないということと、古いデータで作成したモデルはいつまでも使えないということでしょう。

ただ、このデータは面白いのでもう少し調べてみることにします